
(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ブラジルでも高い評価を得ている田中勝則氏のプロデュースによるサンバの新作。しかもメジャーレーベルからの発売だ。日本のメジャーレーベルからサンバの新作が出るなんて、いったい何年ぶりのことか。これはもう快挙と言っていいできごと。
ネルソン・サルジェント、ギリェルミ・ヂ・ブリート、モナルコ。サンバ好きならこの名前が並んでいることに心が震えないわけが無い。ジャケットに並ぶ3人の写真はどうだ。何度か引退を発表したはずのギリェルミ爺は相変わらずお洒落できりっとしてるし、歯が抜けちゃってるネルソン爺も顔艶も良く、モナルコ兄いはやっぱ相変わらず。こんな写真見ただけで嬉しくなっちゃう。店頭でCD持って、にやけてる人がいたらお仲間間違い無し。他にもウィルソン・モレイラ、クリスチーナやアス・ガッタスとサンバの伝統を守りつづける人たちが参加している。
アーチストや曲ごとの詳しい解説は、田中さんのライナーノーツを読んでもらえばいいんだけど(お勉強にもなるよ)、70年代日本でのサンバブームのきっかけにもなった「クアトロ・グランヂス・ド・サンバ」や「サンバの素晴らしき仲間たち」を好きな人なら間違い無く気に入るはず。ブラジルでもパゴーヂのヒットからサンバが再認識されて、また人気が出てきてるそうだけど、それでもこんな企画のアルバムはなかなか作られない。地球の反対側にいて、現地でも聴けない本物のサンバを聴けるなんてのも、考えてみれば妙なもんだね。最近、日本録音のギリェルミ・ヂ・ブリートとネルソン・サルジェントのアルバムも再発されたことだし、今年はサンバをもう一度聴きなおしてみよう。

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