Los Hermanos no Cine Iris
ブラジルのライブらしく頭から全力で歌う観客。ノリノリのイケイケ状態で会場のうねりまで伝わってくるようだ。以前のDVDは「ルアウ」という海岸でアコースティックな編成でやる企画ものだったので、今回はロス・エルマーノスの本来の姿を見ることが出来るというわけだ。
フロントの二人マルセロ・カメーロとロドリゴ・アマランチがソングラインティングとボーカルをほぼ半々に分けて担当。笑わず騒がずいつもクールなキーボードのブルーノ・メヂーナ。小柄なドラマー、ロドリゴ・バルバ。この4人にサポートメンバーとして、ベースのガブリエル・ブブー。ホーンセクションは、トランペットのブブー、バリトン・サックスのマルセロ・コスタ、トロンボーンのマウロ・ザカリアスの3人。見た目はオヤジくさく見えるが、メンバーはみんな20代半ば、ホーン陣が30代前半という若さ。ほぼ固定メンバーで、スタジオでも同じメンバーでやっているのでコンビネーションはばっちり。ライブだからといって音がしょぼくなることもない。
ロス・エルマーノスの曲は、ちょっとへんてこで切ないメロディーとか、中世のヨーロッパを連想させるようなホーンアレンジとか、一筋縄ではいかないところが有って、これがハマるとけっこうクセになる。マルセロ・カメーロの曲は、ひねくれたこのバンドの個性を際立たせている。一方のロドリゴ・アマランチの曲は、ずっとストレートだが、より内面に訴えかけてくるものがある。「センチメンタル」は、観客の心を鷲掴みにしているようだ。また、映像でみていると特に興味深いのがドラマーのロドリゴ・バルバ。コンパクトでメロディアスなドラミングがとても心地いい。
ステージは全20曲。デビュー時に「パンクとサンバ・カンソンの融合」などと言われていたが、実にいい曲が揃っていて、ブラジル音楽ファン以外にも聴いてもらいたいバンドだ。
ボーナストラックは、アルバム「ヴェントゥーラ」のリハーサル風景。なんと1時間。しかしこれがうまく編集されていて、面白いドキュメントを見ているようで楽しめる。あの不思議なホーンアレンジが出来ていく過程なども見ることが出来る。プロデューサーのカシンも登場。
