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2005年03月25日

Paulo Cesar Barros e Amigos / Estrada

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Renato e Seus Blue Caps のベーシスト、パウロ・セザール・バホスのソロアルバム。ゲストが、エラズモ・カルロス、フレジャー、ゼ・ハマーリョ、ファギネルとオヤジ好きにはたまらないラインアップ。

近々15枚組ボックスがリーリースされると言う、ジョーヴェン・グァルダの屋台骨を支えてきたバンド「レナートと彼のブルーキャップス」でベースを弾いていたのがパウロ・セザール・バホス(おそらくリーダーのレナートの兄弟)。今回のソロアルバムも見事なオヤジロック。「今どき」などという言葉を寄せ付けない潔さです。半数をビートルズなどのカバー曲が占め、彼自身がポル語の歌詞を付けたりしている。最大の聞き物は、ファギネルの参加曲「カリフォルニア・ドリーミング」!!

2005年03月17日

Alceu Valença / Na Embolada Do Tempo

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北東部ロックのアルセウ・ヴァレンサの新作。基本的にはいつもとおんなじ、不動のアルセウ・ヴァレンサ・ワールドが展開されていますが、タイトル曲はかなりかっこいい。ヘビーで今風なエンボラーダ。3歳の息子もちょっとだけ参加してます。

Vitor Ramil / Longes

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ブラジル南部、ポルト・アレグリ出身のヴィトール・ハミル新作。前作に続いて、ペドロ・アスナールがプロデュースとベースで参加。

クレイトンとクレヂールの兄二人に比べて、なぜかこの人の音には痛々しさがつきまとっている。前作にも増して、冷たい風の吹くがらんとした風景が浮かび上がってくるようだ。声質が似ているのでカエターノあたりが引き合いに出されることもあるが、どちらかというとパウリーニョ・モスカからうけるイメージに近いような気がする。ペドロ・アスナールのベース、サンチャゴ・バスケスのパーカッションを中心にしたサウンドは、都市を彷徨う映画のサウンドトラックのようだ。

1991年から故郷に戻って暮らし始めた彼は、「リオで何をしていたと思う?亡命者だよ」と語っている。

http://www.vitorramil.com.br/

TODAS AS GAROTAS DE IPANEMA

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
アブリル・レーベルのアーチストを集めて作られた、イパネマの娘カバー集。10曲続けて同じ曲を聴かされるわけだ。こういった企画のアルバムとしては、ジャズの「ラウンド・ミッドナイト」やタンゴの「ラ・クンパルシータ」のものがあるけど、どれも別々に作られたものを集めたもので、今回のように初めから1枚のアルバムとして企画されたものじゃなかった。まぁ、誰でも思いつきそうなものではあるけれど、実際に商品化するとなるとねぇ。

ここでは、ビッグネームはイヴァン・リンスくらいで、後は若手のロックやラップ、アシェー系のミュージシャンを起用している。ルミアールのソングブックシリーズを聴いていても感じることだけれど、大物ラインアップが必ずしもよい結果を生むわけではない。ましてや、全部同じ曲となればかなり音楽性の違うメンツを揃えなければ、退屈なものになるのは目に見えている。その点では、今回はおおむね成功していると思う。実際はムンド・リヴリS/Aやイラ!の名前を見て、もっと大暴れしてくれるのを期待してたんだけど、ちょっと期待はずれかな。アシェー系の連中も元気はいいけど、まぁ、まっとうなアプローチだし、ラップ勢も予想できる範囲かなとは思う。それよりも、今回聴いていて感じたのは、この曲のメロディーの強靱さというか。どうねじ伏せてもイパネマはイパネマ。アレンジやあてがわれたリズムじゃなくて、メロディーそのものがグルーブ感や色彩感を全て持っている。そんなわけで、あのメロディーが出てきた瞬間、アレンジがどうだろうと一気に海岸沿いの通りを歩くモレーナが目の前に立ち現れる。おそるべしジョビン。

この曲のカバーで最もユニークなものといえば、フリージャズミュージシャンだった頃のアーチー・シェップのものだろうけど、このくらい無茶やってようやく違う様相を見せ始めるくらいで、その上行くのは、デヴィッド・モスのヴァージョンか。まぁ、この場合はぶっこわれちゃってますけど。


  1. A Garota de Ipanema / ADRYANA RIBEIRO
  2. A Garota de Ipanema / BENNÊ
  3. A Garota de Ipanema / IRA!
  4. A Garota de Ipanema / IVAN LINS
  5. A Garota de Ipanema / LOS HERMANOS
  6. A Garota de Ipanema / MAURICIO MANIERI
  7. A Garota de Ipanema / MARCIA FREIRE E JAMMIL E UMA NOITES
  8. A Garota de Ipanema / MUNDO LIVRE S/A
  9. A Garota de Ipanema / ULTRAJE A RIGOR
  10. A Garota de Ipanema / RAJJA & CABONG

MARISA MONTE / Memórias, Crônicas e Declarações de Amor

text by かわべ

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
前作「バルリーニョ・ボン」から待つ事4年、5枚目のアルバムがやっと到着した。10年以上のキャリアでまだ5枚しか出していないってのは、かなりの完璧主義者なのだろうか?

それにしてもブラジルで発売された数日後に、地球の反対側の日本で聴く事が出来るとはなんという流通の発達であろうか。いやはやブラジルと日本の業者さんは偉い!

今までのアルバムでは「美人」と言われるマリーザ・モンチの顔の写真がほとんど無かったが今回はたっぷり。男性ファンには嬉しいばかり。眉毛がつながりそうだが、やはり美人だ。

データ好きな人の為にクレジットを眺めてみると、プロデュースは2枚目「マイス」からのアート・リンゼイとの連名。参加した面々も豪華で、奇才カルリーニョス・ブラウン、声のシブいアルナルド・アントゥナスは毎度お馴染み。ヴィオラゥンはダヴィ・モラエスやホメロ・ルバンボ、ベースにリミーニャ、ピアノにはジョアン・ドナート。ヴィオラゥン、フルートに一瞬ハゲ頭に見えるアルバムをリリースして話題のルーカス・サンタナ。チェロを弾くのは、ジャキス・モレレンバウム。キーボードに「元アンビシャス・ラヴァーズ」のピーター・シェラーも。


収録曲はオリジナルの他、あんな人や例の人の曲もやってます。(詳しくは買ってね。)以前、雑誌のインタビュー記事で「アルバムは全曲オリジナルで作る気は無い。」というような主旨の事を言っていたが、その気持ちは変わっていないようだ。

このアルバム発売にあわせて、公式ホームページも大幅に改装。RealAudioで試聴も出来るので内容はそちらで確認して下さい。もちろん、その前に買っても損はしませんって!(※執筆時)

世界に通じる良質なMPBが好きな人は是非。


  1. Amor I Love You
  2. Não Vá Embora
  3. O Que Me Importa
  4. Não É Facil
  5. Perdão Você
  6. Tema de Amor
  7. Abololô
  8. Para Ver As Meninas
  9. Cinco Minutos
  10. Gentileza
  11. Água Tambeem É Mar
  12. Gotas de Luar
  13. Sou Seu Sabiá

GILBERTO GIL / as cancões de Eu, Tu, Eles

ジルベルト・ジルの最新作は、映画絡みのものになった。詳しい内容はわからないけど、北東部を舞台にした映画のようだ。サントラ盤というわけではないようで、映画で使われた歌を集めたものという体裁になっていて、ルイス・ゴンザーガの曲を中心に北東部ゆかりの曲を歌っている。

10曲目まではほぼ同じメンツで、ギターやバンジョーのSergio Chiavazzolli、フルートのCarlos Malta、ベースのLuciano Calazans、アコーディオンのCicinho、パーカッションのFerretiとEudesといった面々。シンプルな編成でアレンジも押さえ気味だが、スライド・ギターやバンジョーを使ってニュアンスに富んだサウンドになっている。そして、そこにジル独特の軽さとペーソスに溢れた歌が加わって、実に味わい深い世界が作られている。単調になりがちな(そこが良かったりもするが)ノルデスチものの中でも特にお勧め。

11曲目からジルの自作曲。この映画のために作られたと思われる2曲(11/12)はそれぞれ登場人物のテーマ曲らしい。11は、Chico Neves の作るサウンドをベースにジル自身のギターとアコーディオン、 Marcos suzano のパーカッションと Dominguinhos のアコーディオン、 Heraldo do Monte の10弦ギターが幻想的な世界を作る。12もChico Neves のプロダクションをベースにジルのギターと カエターノの息子 Moreno Veloso のパンデイロが絡む。

13は、ジルがドミンギーニョスと作った旧作。バックにドミンギーニョスを迎えて、涙ちょちょ切れそうな切ない世界。

最後の14は、ジルのアコーディオンソロ。といっても30秒ほどですが。

※2004年追記:この映画は東京映画祭で上映され、その後小規模ながら一般公開もされた。現在日本版DVDがリリースされている。邦題「私の小さな楽園」


  1. Oia Eu Aqui De Novo
  2. Baiao De Penha
  3. Esperando Na Janela
  4. Juazeiro
  5. Ultimo Pau-De-Arara
  6. Asa Branca
  7. Que Nem Jilo
  8. Assum Preto
  9. Pau-De-Arara
  10. A Volta Da Asa Branca
  11. O Amor Daqui De Casa (tema de Darlene)
  12. As Pegadas Do Amor (Tema de Ozias)
  13. Lamento Sertanejo
  14. Casinha Feliz (Vinheta)

V.A. / O Melhor Forró No Maior São João Do Mund

text by かわべ

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
1999年の「ノルデスチもの」といったらジャクソン・ド・パンデイロのトリビュート盤を思い出すが、2000年にもまた楽しいCDが、しかもライブ盤で届きました。

ジャケットを見ると「GRAVADO AO VIVO NO PARQUE DO POVO CAMPINA GRANDE」とあり、写真で分る通り、大きな野外会場での録音の模様。一体何の祭りだか、何だか良く分らないのですが、楽しそうなのは間違い無い!なにしろその顔ぶれを見れば、納得。ドミンギーニョス、ゼ・ハマーリョにエルバ・ハマーリョ。カスカブーリョにファギネル。そうそう、あのマリネースも貫禄の歌声で良い感じ。出来れば1曲とは言わずにじっくり聴いてみたい。その他、日本ではあんまり馴染みの無い(というか僕が知らないだけ?)人も参加してますが、これを切っ掛けにもう少し踏み込んでみたら面白いかも。


  1. OLHA PRO CEU/SAO JOAO NA ROCA-----ZE RAMALHO
  2. BODOCONGO----ELBA RAMALHO
  3. BOM SO SO/CABECA QUE NAO PENSA/RABO DE PALHA/FORRO EM SAO MIGUEL----OS 3 DO NORDESTE
  4. QUEM DERA/GALEGUIM DO ZOI AZU----GENIVAL LACERDA
  5. FREVO MULHER----RENATA ARRUDA
  6. FORRO ESFEREOGRAFICO----CABRUERA
  7. COCO REPEADO----BILIU DE CAMPINA
  8. PRA INCENDIAR SEU CORACAO----MARINES
  9. ESPUMAS AO VENTO----CAPILE
  10. DE VOLTA PRO ACONCHEGO----DOMINGUINHOS E NANDO CORDEL
  11. SE MULHER FOSSE MUSICA----AMAZAN
  12. FORRO EM CAMPINA----CASCABULHO
  13. CAPIM GUINE----TANIA ALVIS
  14. BRINCADEIRA NA FOGUEIRA/DAQUELE SAO JOAO/E MADRUGADA----GENARO E WALKYRIA MENDES
  15. CACHACA E MULHER BONITA----TON PLIVEIRA
  16. FORRO DO POEIRAO----ANTONIO BARROS E CECEU
  17. A VIDA DO VIAJANTE/ RIACHO DO NAVIO----FAGNER

TANIA MARIA / Taurus

text by カリオカ龍太郎

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ベルベットのような深みのある赤を背景に、金メッキの水牛をソフトフォーカスで捉えるという、エレガント且つ安っぽいジャケットのおかげで、多くの人々から食わず嫌いされ続けてきたであろう本作。しかし内容の方は見た目(本人のルックスも含む)とは裏腹に恐ろしく完成度の高い大傑作なのでした。私など「ジャケは最低にカッコイイんだけど」なんて言いつつ友人にコレを聞かせ、彼等のビックリした反応を見る事が人生唯一の、そして最大の楽しみでありました(うそ)。

そんな、意表をついた名盤ともいえる本作ですが、先日ついに、レア盤掘り起こしブームの火付け役”サバービア・スイート”で取り上げられるという栄誉(または毒牙にかけられるという不幸)を手にしたため、その注目度も俄かに上昇している模様。事実、あるネットオークションでも、このアナログ盤が”サバービア掲載!”という売り文句のもとに結構なお値段で出品されていました(誰か買っちゃったのかナ... )。ちょっと前までは中古盤屋で、せいぜい1500円程度で買えたものですが、そのスジで話題になればケタが1つ上がるのも珍しくないこの世界、需要とマッチングさえすれば個人でボッタくるのも全然アリなのでしょうね。毒牙にはくれぐれも気を付けたいものです。とはいえ、マニアの専有物といった類いではございませんので興味をもたれた方、どうぞご安心くださいませ。CDでもちゃんと再発されています。

ちなみに『トーラス』とは金牛宮(ゾディアックの一つで、牡牛座にあたる)のことなんだそうです。この一見して意味不明でしょうもないジャケット写真も実はタイトルを忠実に再現したイメージだったのですね。「そのまんまやんけー」なんてツッコミも聞こえてきそうですが、そこは内容の良さに免じて勘弁してあげてくださいネ。要は外ヅラよりも中身ですし!ということで本題へ参ります。

ボサノヴァの誕生から衰退までを10代の時に間近で見ていながら、ジョビンやジョアンではなく、オスカーピー・ターソンに最も影響を受けたというタニア・マリア。いわゆるジャズサンバ派の演奏と聴きくらべても彼女の方がダイレクトにジャズ寄りなアプローチをしていることは明らかで、その辺が「ブラジル音楽の演奏家」ではなく「ブラジル出身のジャズピアニスト/シンガー」として名が通っている所以でしょう。ただ、小うるさいジャズマニアをも唸らせる彼女の卓越した技術や凝ったアレンジも、3分間ポップ慣れした安直なリスナーである私にとっては結構ウザッたく感じるケースが多く、特別お気に入りのミュージシャンというほどではありませんでした。せいぜいアルバム1枚に1曲いいのがあるかなーって程度。

さて81年にコンコードからリリースされた本作は、彼女が活動の場をフランスからアメリカへ移して録音した記念すべきイッパツ目であります。アメリカと言うことを意識したからかどうか、いつもの高いテンションを維持しつつもキャッチーで解かりやすいアレンジの曲が並んでおり、個人的には嬉しい内容になってます。中でも彼女のオリジナル、1曲目の『トランキュリティ』はダントツで素晴らしい(T皿T)!!もう、ほんとーーーに大プッシュ。7分を超える大作ですが初めから終りまでダレることなく一気に聴けてしまう希に見る極上品です。

「静寂」というタイトル通りのシットリした彼女のピアノで始まる辺りは、一瞬、こりゃエレガント臭満点なユルい曲か?とジャケに納得しつつ次の曲へサーチしたい衝動に駆られるのですが、30秒を過ぎる辺りからノリのいい展開となり、否が応にもグイグイと引き込まれてしまいます。パーカッションも効果的。で、2分間という長さを全く感じさせないイントロを経て、彼女得意のスキャットが登場(ここらで軽く1回目の鳥肌)。以後絶妙に抑揚をつけながら徐々にヒートアップしていく流れは猛烈に感動的です。やっぱ、何だかんだと言っても、サンバの国の人だから(by 三田佳子)といった感じで、もう鳥肌が勃発しまくること請け合いでございます。上品さをまったく失わずにこれだけ熱い演奏を聞かせるなんて、まったくもってミラクルですよ!と思ったら彼女、演奏する姿はトッテモお下品なんですって(ガクッ)。いやいや、下品なのではなく、男勝りにワイルドなのだそうです。わかる。見たことないけど。ともあれ音の方は本当に上品です。

そんな感じで気持ち良く盛り上がっていると、あっという間に曲はフェードアウトしてしまうのですが、正直この7分強の間はまったく飽きません。飽きないどころか、聴き終わる度に「えー、もう終わりー?」と、すかさずリピートしてしまうほどです。同じスキャットでも洒落たラウンジ物の浅い感じとは似て非なり。彼女のそれはずっと濃密で表情豊かなウネリがひたすらに気持ち良く、病み付きになること必至です。そんなわけで私はこの曲だけ聴いて、いつもすっかり満足し切ってしまうために残りの6曲はしばらく聴かないままでした(実話)。その後、他の曲もじっくりと腰をすえて聴いてみたら、これがじつに粒揃いなのでビックリ。2曲目はなんとジョン・レノン『イマジン』のカバー。これだけ有名な曲を完全に自分のものにしちゃってます。もちろん、ここでも得意のスキャットが全開。で、ラストの『イラプション』もまた彼女のオリジナルなのですが、これがほんとにヤバ過ぎます。まさにジャストナウという感じの最高にクールでキラーなジャズサンバ。いや、なんかこれ以上はもう勿体無くて言いたくないですね。というわけで、それでは。



CONCORD JAZZ / 1981

Side A

  1. Tranquilitys
  2. Imagine
  3. Bandeira Do Lero
  4. 2 A.M
Side B
  1. Que Vengan Los Toros
  2. Cry Me A River
  3. Eruption

CAETANO VELOSO / Prenda minha (DVD)

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
カエターノ・ヴェローゾのライブビデオ「prenda minha」がDVDで発売されました。ブラジルでは音楽ものとしては、レオナルドのライブに続く2枚目のDVD。輸入物のDVDを見る際に問題となるリージョンコードは「0」。ってことは、日本製のプレーヤーでも問題なく見ることができます。

DVD版には、VHSで出ていたライブに加えて、ボーナストラックが1トラック、ビデオクリップが2本、そしてバイオグラフィーとディスコグラフィーが収録されています。バイオグラフィーは、テキストだけですが、言語をポルトガル語、スペイン語、英語、フランス語から選べるようになっています。ディスコグラフィーは極く簡単なものですが、ブラジル国外で出されたものも載っていて、アルゼンチンやイタリアのベスト盤と一緒に、日本でだけ出た「シングル集」も収録されています。

画質の方は、VHSに比べて特段向上したようには見えませんが、見たい曲を簡単に選べたり、スローや一時停止を繰り返してもテープの時のように傷みを気にしなくていいのは、ディスクメディアならでは。

ライブビデオの方はもうご存知の方が多いと思いますが、賛否の別れた別収録のフィルムとのミックス部分。メイキングでは、この部分の制作場面を見ることができます。

ボーナストラックは、同じステージから「mel/miel 」。そして、ビデオクリップは「nao encho」「livros」の2本。VHSよりも少し高めですが、結構お買い得かも。


UNIVERSAL / 2000

  1. minha voz, minha vida
  2. jorge do capadocia
  3. prenda minha
  4. meditacao
  5. terra
  6. eclipse oculto
  7. drao
  8. carolina
  9. sozinho
  10. esse cara
  11. how beautiful could a being be
  12. linha do equador
  13. doideca
  14. odara
  15. nao encho
  16. a luz de tieta
  17. os passistas
  18. atras da verde-e-rosa...
+
  1. nao encho (videoclipe)
  2. livros (videoclipe)
  3. mel/miel (bonas track)
+
  • making of
  • bio/discografia

2005年03月16日

FLAVIO VENTURINI / LINDA JUVENTUDE

text by HARUKI(Casa de borabora)

CD
VHS

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ミナスといえばミルトン・ナシメントを思い浮かべる人が多いと思うけれど、今回紹介するフラヴィオ・ヴェントゥリーニのことも忘れないで欲しいと思う。 忘れるも何もそのフラビオなんとかって誰だよ? というあなたのために簡単に紹介しておきましょう。 そもそもその前にミナスって何だよ?という方は、ぜひこの 「ALO, ALO, BRASIL」 のバックナンバー、ミナス特集を読んでいただくということで。

さて、戻ってフラヴィオ・ヴェントゥリーニの話。 フラヴィオは、1949年、ミナス・ジェライス州出身。 1974年にプログレ・バンド、オ・テルソにキーボード奏者として参加。 オ・テルソを脱退したあと、79年に仲間5人で14BIS(クァトルジ・ビス)というグループを結成、ミナス風コーラスをウリに、ソフト・プログレ的な音楽を志向していた。 87年にバンドを脱退し、ソロに転向。ミナスを代表するアーティストの一人として現在も活躍中なのだ。そして、今年発売されたフラヴィオの最新ライヴ盤が、今回紹介するアルバムというわけである。

フラヴィオの音楽の特徴というと、ミナスの香りをちょっと含んだ、甘く切ないセンシティヴな胸キュンメロディの曲と、優しげでなんとなくクリスタルなファルセット・ヴォイスということになる。 胸キュンメロディといっても凛とした空気感があり、そこはかとなくミナスの雰囲気をかもし出すところがただの甘さに終わっていない。また、優しげなファルセット・ヴォイスといっても、シャウトもらくらくこなせるその力量。 しかもだ、優しさとともに強さも芯もあわせ持つところが並ではない。 要するにただ者ではないのだ。 そして、このライヴ盤でも、そのフラヴィオの魅力がたっぷり味わえるのは言うまでもない。 もうお気づきだとは思うが、実はわたくし、フラヴィオの大ファンなので、大絶賛いきます! ハイ。

さて、このライヴ、99年9月30日、リオで行われた、フラヴィオの芸暦25周年記念のお祝いライヴの模様が収められている。 お祝いなだけにゲストも豪華、レパートリーも代表曲が盛りだくさん、もちろんパフォーマンスも極上の1枚なのである。 ざっとゲストの名前を並べても、パウロ・ヒカルド、ベト・ゲヂス、レイラ・ピニェイロ、ギンガ、ロー・ボルジス、パウリーニョ・モスカ、ゼー・ヘナート、マルクス・ヴィアーナ、そして14BIS。 ミナスの仲間をはじめ、本当に交友関係が広い。 こんな素晴らしいゲストが集まるのも、ひとえにフラヴィオの人柄の良さの賜物であろう。 会って話をしたことはないが、フラヴィオはきっといい人だ。 そして、集まる仲間もみんな優しくて暖かいのだ、たぶん。 その証拠に、みんな場をわきまえている。 自分の味はきっちりと出しながら、必要以上には目立とうとしない。 主役のフラヴィオを引き立て、それでいてフラヴィオの曲に新たな魅力を吹き込んでいる。 「ベサメ」 でのレイラ・ピニェイロ、「カーザ・ヴァジア」 でのパウリーニョ・モスカも、予想以上のヴォーカルで感動を呼ぶ。 「ナセンチ」 でのギンガのギターも素晴らしい。

そんなゲストの暖かさにも支えられ、フラヴィオの歌も冴える。 特徴的なファルセット・ヴォイスはもちろん美しいが、ゲストに合わせて音の高さやスタイルも微妙に調整、本当にこの人はダイナミック・レンジが広い。 それよりなにより、透明感がありながら心にじわっと染み込んでいく暖かいヴォーカル。 これこそがフラヴィオの強さといえよう。 最近のアルバムではエレクトリック度が増していて、サウンド的にAORポップスの要素が強くなっていたが(ミナスの香りがちょっぴり薄くなっていた気もする)、このライヴではアコースティックの手触りが戻ってきた。 余分な装飾をなくし、シンプルにフラヴィオの歌を支えていて、だからこそ曲のよさがより引き立つのだ。 初期の名曲 「ナセンチ」、「エスパニョーラ」 も涙を誘うほど感動モノだし(観客も歌いまくりだ)、「トド・アズール・ド・マール」、「オ・トレン・アズール」 などの定番ナンバーも素晴らしい輝きを放っている。 古巣14BISとの 「リンダ・ジュヴェントゥーヂ」 で大団円というのも泣かせるなあ。

オーディエンスも、駆けつけたゲストも、なによりフラヴィオ本人も、ライヴに関わった全員が幸福を感じたに違いない、一夜の奇跡のような珠玉のライヴ。 聴くほどに暖かく、触れるほどに優しくなれる。 そんな感動のいっぱいつまった、宝箱のようなアルバムである。


SOM LIVRE / 2000

  1. Pensando Em Voce
  2. Todo Azul do Mar--- : PAULO RICARDO
  3. Beija-flor
  4. Noites com Sol
  5. O Trem Azul--- : BETO GUEDES
  6. Besame--- : LEILA PINHEIRO
  7. Nascente--- : GUINGA
  8. Anjo Bom--- : LO BORGES
  9. Espanhola--- : BETO GUEDES
  10. Casa Vazia--- : PAULINHO MOSKA
  11. Um Violeiro--- : ZE RENATO
  12. Mera Invencao
  13. Andarilho de Luz--- : MARCUS VIANA
  14. Mais uma Vez
  15. Linda Juventude--- : 14 BIS

AS MUSICA DOS FILMES DE CARLOS DIEGUES

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ナターシャレーベルから、映画監督カルロス・ヂエギスの作品に使われた音楽を集めたアルバムが出ました。カルロス・ヂエギスの作品では去年日本でも上映された「オルフェ」を見た人も多いと思いますが、数々の名作を作り続けている名匠です。

各トラックがどの映画の音楽なのかクレジットが入っていないので実は正確には分からないのですが、豪華なメンツを見ていただければ内容の充実度が想像できると思います。しかも、アーチスト自身のアルバムには収録されていない曲も多く、アナログ盤が入手困難なものはこのCDでしか聴くことができないということになります。

冒頭、ナラの歌うのは、モアシール・サントスの「ナナン」。重々しい声で歌詞の無い曲をダーバダーってな感じで歌っています。これはモアシール・サントスが音楽を担当した1964年の初長編作「ガンザ・ズンビ」の曲。ちなみにこの映画にはカルトーラが出ているらしい。見たい!

続くベターニャは、ブラギーニャことジョアン・ヂ・バーホの「アンダ・ルジア」。ベターニャは、後年この曲をアルバム「シクロ」で少し歌っていますが、この若い頃の歌はそれとは違った初々しさが有ってとても魅力的です。

カルメン・ミランダの曲はどんな映画で使われたんでしょう?1938年録音のヒット曲です。

4曲目は、シコ・ブアルキ、ナラ・レオン、マリア・ベターニャが実際に出演した1972年の「オ・クアンド・カルナヴァル・シェガー」の主題歌。

5曲目「ジョアナ・フランセーザ」は、1973年の同名映画の主題歌。主演はジャンヌ・モロー。ここにはライブテイクで収録されています(パリでのライブ?)。

6曲目は、実在の黒人女性を題材にしたゼゼ・モッタ主演の映画「シカ・ダ・シルヴァ」の主題歌(1976)。ジョルジュ・ベンのねっとりと黒い歌が聴けます。

7曲目は、ショーロ・インストで1978年の映画「CHUVAS DE VRAO」からの曲。演奏に何やら会話がかぶさっているのはサントラだから?

8曲目、名作「バイ・バイ・ブラジル」の主題歌。これもシコ・ブアルキの曲です。ブラジルの田舎町を巡るロードムービーの主題歌らしい、空間とスピード感を感じさせる美しい歌です。

9曲目は、逃亡黒人奴隷が作った集落を題材にした1984年の映画「キロンボ」の主題歌。ジルベルト・ジルの曲です。

10曲目は、ジルと今は亡きカズーザの共作・共演で1987年の同名映画の主題歌。

11曲目は、ヒタ・リーと旦那のロベルト・ヂ・カルヴァーリョ。出だしは一瞬ムーンライト・セレナーデを思わせるメロディーの軽快なポップソング。1988年の同名の映画の主題歌で、ヒタ・リー自身も出演しているらしいです。

12曲目はピアノだけをバックにミルトン・ナシメントがじっくりと歌う曲です。1994年の同名映画の主題歌。

ここから2曲はカエターノ・ヴェローゾが音楽を担当した映画。13曲目は、映画「チエタ」から主題歌をカエターノとガルの歌で。そして、「オルフェウ」からトニ・ガヒードの歌う「ソウ・ヴォセー」。いい歌だぁ。

そして最後はボーナストラックということになっていますが、カルロス・ヂエギス自身が歌っているのでしょうか。ピアノだけをバックにヴィラ・ロボスの曲を歌っています。なかなか味の有る歌。音質がいいので最近の録音のようですが、1969年の映画「OS HERDEIROS」でヴィラ・ロボスの音楽を使っているのでその関係かもしれません。ちなみにこの映画、若い頃のカエターノやナラ・レオン、ダルヴァ・ヂ・オリヴェイラといったミュージシャンが特別出演しているようです。見たい!


NATASHA / 2001

  1. NANA -- Nara Leao
  2. ANDA LUZIA -- Maria Bethania
  3. E... O MUNDO NAO SE ACBOU -- Carmen Miranda
  4. QUANDO O CARNAVAL CHEGAR -- Chico Buarque
  5. JOANA FRANCESA -- Chico Buarque
  6. XICA DA SILVA -- JORGE BENJOR
  7. PEDACINHOS DO CEU -- Joel Nascimento e Grupo Chapeu de Palha
  8. BYE BYE BRASIL -- Chico Buarque
  9. QUILOMBO - O ELDORADO NEGRO -- Gilberto Gil
  10. UM TREM PARA AS ESTRELAS -- Cazuza e Gilberto Gil
  11. DIAS MELHORES VIRAO -- Rita Lee e Roberto de Carvalho
  12. VEJA ESTA CANCAO -- Milton Nascimento
  13. A LUZ DE TIETA -- Caetano Veloso e Gal Costa
  14. SOU VOCE -- Toni Garrido
  15. MELODIA SENTIMNTAL (faixa bonus) -- Carlos Diegues e Sacha Amback

GONZAGUINHA / CAVALEIRO SOLITARIO

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(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ゴンザギーニャが不慮の事故で亡くなって、はやいもので今年で10年になります。それにちなんだのか、永らく廃盤になっていた素晴らしいアルバムが再発されました。まさに彼が亡くなったその年、1991年のライブ。

彼にとっては、2枚目のライブアルバムになりますが、発売を予定して録音していたものでは無いようです。ブラジルを代表するような大物アーチストになってからも、ブラジル全土を廻り積極的に演奏活動を行ない、人々向かって歌い続けるスタンスを保ち続けた彼の普段のライブの様子がひしひしと伝わってきます。まるで一人ひとりの聴衆に語りかけるかのように歌うゴンザギーニャ。聴いていると、ステージと客席の間の親密な空気に自分も包まれているような気になってきます。バックにはジョタ・モラエスのバンドが入っているのですが、まるで全編弾き語りのアルバムを聴いたような印象を受けます。実際、初めて聴いたときにはしばらく弾き語りのアルバムだと思い込んでいたくらいです。

数々のヒット曲や、父ゴンザガァンの曲、そしてひょっとしたらこの後の新しいアルバムに収められたかもしれない曲。それらが、彼の声に乗ってこうやって地球の裏側にまで届いていることを彼も喜んでいてくれることでしょう。「歌」の力を信じるすべての人に聞いてもらいたいアルバムです。


SOMLIVRE / 2001

  1. CAVALEIRO SOLITARIO
  2. OCE I EU
  3. UM HOMEM TAMBEM CHORA (GUERREIRO MENINO) 〜 É 〜 O QUE É O QUE É
  4. ASA BRANCA
  5. GENTILEZA
  6. SALVE
  7. FOTOGRAFIA
  8. CORAÇÃO
  9. MARAVIDA 〜 LUMINA 〜 QUE NEM JILÓ 〜 LINDO LAGO DO AMOR
  10. FLIPERAMA
  11. NÃO DÁ MAIS PRA SEGURAR (EXPLODE CORAÇÃO)
  12. COMEÇARIA TUDO OUTRA VEZ

NEY MATOGROSSO / BATUQUE

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ネイ・マトグロッソの新作は、なんとカルメン・ミランダのレパートリーを集めたもの。意表をつく企画のようでいて、最後までエンタテイナーとしての人生を全うした歌姫の後を継ぐのは結局のところネイ様が最適であったのかと気付かされてしまう、まさに生まれるべくして生まれた作品。痛々しい芸人の人生をたどるのではなく、あの時代の生き生きとした大衆音楽を今によみがえらせている。

バックには、いつものレアンドロ・ブラガ、ゼ・ノゲイラに加えて、ジョアン・リラ、マルセロ・ゴンサルヴェス、ルシアーナ・ハベーロ、マリオ・セヴィ、ゼ・ダ・ヴェーリャ、マルコス・スザーノとサンバ~ショーロの達人が脇をがっちり固めている。ともすると渋めが信条になりがちなショーロ系のミュージシャン達もネイのバックともなれば、華やかでゴージャスな演奏を繰り広げていて聞き応え充分。

ブックレットに使われているイラストは、名サンビスタであり、画家としても有名なエイトール・ドス・プラゼーリスの作品。アフロ大衆文化の香り高い素晴らしい作品を多く残していて、ネイがこの作品を通じて描こうとした風景はまさにこのような世界なのだろう。

カルメン・ミランダのある種過剰とも思えるサービス精神は、そのままネイ様に受け継がれている訳で、そうなれば期待するのは次のライブ。巨大なバナナとネイ・マトグロッソ。


UNIVERSAL / 2001

  1. DE PAPO NO AR
  2. TICO-TICO- NO FUBA
  3. O QUE É QUE É BAIANA TEM?
  4. SAMBA RASGADO
  5. BAMBO DE BAMBU
  6. MARIA BOA
  7. TEU RETRATO
  8. ADEUS, BATUCADA
  9. CORAÇÃO
  10. E O MUNDO NÃO SE ACABOU
  11. BAMBOLEO
  12. VATAPA
  13. URUBU MALANDRO

DANIEL GONZAGA / UM BANQUINHO, UM VIOLAO...

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ルイス・ゴンザーガの孫でゴンザギーニャの息子、ダニエル・ゴンザーガ。これは、彼の3枚目のアルバムになります。父ゴンザギーニャの曲を1曲含む、祖父ルイス・ゴンザーガの曲を集めたもの。聴く前は親の七光りならぬ7×7=49光りで、しかもおじいちゃんのレパートリーってのもなんだかなぁ...と、舐めてかかってたんですが。これがもう、大変に素晴らしい出来でありまして、個人的年間ベスト5に入賞決定ってな感じで、毎日こればっかり聴いてます(10月5日現在)。

このアルバムは、ギターサウンドにフォーカスしたシリーズものの一枚。タイトルは「小さな椅子とギター」っていう意味です。ボサノヴァならいかにもわかりやすい話ですが、ルイス・ゴンザーガのバイアォンやショッチをどう表現しているのか。ダニエルは、実にいい仕事をしました。北東部音楽のニュアンスを失わずに、新鮮な響きを生み出しています。大半の曲が今まで多くの人に歌われてきた、ある意味手垢のつきまくった曲。それが、こんなにいい曲だったのかと、トラックを進めるたびに感心するばかりです。

ダニエルの声がお父さんそっくりで、ゴンザギーニャファンとしてはそれだけで胸が熱くなるんですが、それだけではなく、ダニエル自身が表現者として一回り大きくなっていることがよくわかります。彼自身が「一度はやらなければいけないことだと思っていた」と語っていますが、結果はとても満足のいくものになったと思います。


SEVENMUSIC / 2001

  1. Asa branca
  2. O xote das meninas
  3. Pau-de-arara
  4. Vida de viajante
  5. A volta da asa branca
  6. Qui nem jilo
  7. Festa
  8. Riacho do Navio
  9. A morte do vaqueiro
  10. Sabia
  11. Baião da garoa
  12. Estrela de ouro
  13. Viva meu padim

MOSKA / EU FALSO DA MINHA VIDA O QUE EU QUISER

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
今回から、パウリーニョがとれて「MOSKA」だけの表示になってます。

これを聴けば、中止になった来日公演が残念でならない充実した作品。プロデュースは、マルコス・スザーノとサシャ・アンバック。と言っても、いかにもなスザーノ風サウンドにはなっていなくて、浮遊感がありながら重心の低い表情豊かなサウンド。モスカ自身も、相変わらずのねちっこいボーカルが、一段と力強くなって歌物好きには堪えられない。このアルバムの魅力は、聴きながら都会の夜を彷徨ってみたりすれば、よくわかるはず。

EMI / 2001

  1. Corpo Histerico
  2. Um E Outro
  3. Nao Deveria Se Chamar Amor
  4. Tudo Que Viver E Morreu
  5. Nunca Foi Tarde (Lover, You Should've Come Over)
  6. Eu Falso Da Minha Vida O Que Eu Quiser
  7. Mentiras Falsas
  8. Meu Pensamento Nao Quer Pensar
  9. Oasis
  10. Um Ontem Que Nao Existe Mais
  11. Mar Deserto
  12. Para Sempre Nunca Mais
  13. Venus

山本のり子 / Calor

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
これが、彼女の初アルバムになるわけだけど、正直ここまでのものができあがるとは、予想していませんでした。あまりのことにもう80回くらい聴いてます。

世間的には「ボサノヴァの人」と認識されているのでしょうが、ここに展開されている世界はもっと広々とした柔らかな彼女自身の音楽の世界。ノヴォス・バイアーノスの曲やイヴォンヌ・ララのサンバが折り込まれていたり、オリジナルの「Um,Dois,Tres」での茶目っ気も彼女のキャラクターそのもの。

冒頭に大名曲「Dindi」。(こんな曲を冒頭に持ってくるとは自信があるのか恐いもの知らずなのか...)ここでは、一つひとつの言葉と音が注意深く丁寧に歌われています。消え入る音の最後まで耳をすまして聴いて下さい。そして、この曲だけでなくアルバム全体を通して、雰囲気に流されない柔らかだけどしっかりと力強い歌を聴かせてくれます。

4曲のオリジナルも佳曲揃い。優しさに溢れた「朝」。「夏の終わり」で見せる湿り気を含んだ空気感。(ここでの山本ヤマのトランペットも素晴らしい)ちょうど台風も過ぎ去って夏の名残も一掃されたこの時期にはまり過ぎるほど。

そして最後の愛らしいサンバが、料理の味を決める最後の一匙のように、このアルバムをとても豊かなものにしています。ホブソン・ドゥ・アマラウとの掛け合いもとてもいい雰囲気です。

大切に長く聴き続ける価値のあるアルバムです。


オフィス・カロール / 2002

  1. Dindi ジンジ
  2. O Negocio e Amor 愛が大切
  3. Retrato em Branco e Preto 白黒のポートレート
  4. A Manha 朝
  5. Calor カロール
  6. Preta Pretinha プレタ・プレチーニャ
  7. E Luxo So なんて華やか
  8. Um, Dois, Tres 1・2・3
  9. Anos Dourados 黄金の日々
  10. Passarinho 小鳥
  11. Fim de Verao 夏の終わり
  12. Alguem Me Avisou 誰かが教えてくれた

山本のり子HP http://www.noriko-yamamoto.com/

Brasil da Sanfona

Brasil da Sanfona Nordeste +Brasil central

SESC São Paulo NC021

Brasil da Sanfona Rio Grande do Sul + São Paulo

SESC São Paulo NC022

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
サンパウロの文化財団SESCが主催した、ブラジルのアコーディオン奏者を集めたコンサートのライブ盤。大きく地域別に「北東部~中央部編」と「リオ・グランヂ・ド・スル~サン・パウロ編」の2枚に分かれています。

「北東部~中央部編」は、ドミンギーニョスを中心にペルナンブーコやパライーバ、マトグロッソ・ド・スル出身のサンフォネイロが総勢7人。残念ながらドミンギーニョス以外は初めて聞く名前ばかりですが、かなりのベテラン揃いのようす。ノルデスチ勢は、聴きなれたフォホーの演奏。一方、マトグロッソ・ド・スル出身の Dino Rocha や、ゴイアスのZino Prado や Elias Filho が聴かせてくれる音楽は、チャマメやポルカなど、普段ブラジル音楽としてはなじみのないもの。広大なブラジル内陸部のフェスタではみんなこういった音楽で踊って楽しんでるんですね。最後のトラックでは、2002年8月に93歳で亡くなった北東部の詩人、パタチーヴァ・ド・アザレーがドミンギーニョスのソロ演奏をバックに、ルイス・ゴンザーガを讃える詩を朗読している(収録は三月)。

「リオ・グランヂ・ド・スル~サン・パウロ編」、要するにブラジルのサンパウロから南の方。この地域のサンフォネイロといえばレナート・ボルゲッチがなんと言っても有名ですが、ここ数年活躍の目覚ましいトニーニョ・フェエラグチや、50年代から活躍している大ベテラン、カスリーニャなどが参加しています。この地域のサンフォーナの音楽は、ノルデスチ音楽と違って歌なしのインストゥルメンタルミュージックスタイルなので、ガウショ・スタイルの音楽をベースにしながらも、演奏技術や即興面で幅を広げていく方向性が強く出ています。他には珍しく女性奏者も3人参加していて、高速ポルカ演奏で会場を湧かせています。

ブラジルのアコーデオン音楽と一口に言っても、あの広大な国のあちこちで実に様々な音楽が日々演奏されていることの一端がかいま見れるアルバムです。

※2004年追記:このコンサートの様子を含む映像と写真集がSESCからリリースされました。


Brasil da Sanfona Nordeste +Brasil central

SESC São Paulo NC021
  1. Toque de pife / dominguinhos
  2. Festejo / Camarão
  3. Corumba / Dino Rocha
  4. Triunfo - Em Cima da Linha - Apanhei-te Cavaquinho / Arlindo dos 8 baixos
  5. Arrastando as Apragatas - Dominguinhos
  6. Lamento Sertanejo - Dominguinhos
  7. Forro Beleza - Camarão
  8. Choramingo - Ze Calixto
  9. Curupi - Dino Rocha
  10. Meu Mato Grosso - Zino Prado e Elias Filho
  11. Km ll - Zino Prado e Elias Filho
  12. Serelepe - Elias Filho
  13. Ao Rei do Baião - Patativa do Assare, Dominguinhos

Brasil da Sanfona Rio Grande do Sul + São Paulo

SESC São Paulo NC022
  1. Carinhoso - Caçulinha
  2. Folcloriando - Gilda Montans e Meire Genaro
  3. Dominguinhos no Parque - Toninho Ferragutti
  4. Espinha de Bacalhau - Regina Weissmann
  5. Montreux - Toninho Ferragutti
  6. Pra Ti, Guria - Gilberto Monteiro
  7. Adios Nonino - Oscar dos Reis
  8. Sonho Novo - Luciano Maia
  9. Taquito Militar - Renato Borghetti

ZÉ RAMALHO / Estação Brasil

(アルバム・レビュー・アーカイブより転載)
ここ数年充実した作品を作り続けているゼー・ハマーリョ。今回はボリュームたっぷりの2枚組に、新旧の名曲をてんこ盛りにぶち込んできました。並のシンガーがこんな企画をやれば、聴く前から内容の想像できる月並みなものになりがちですが、このおっさんにそんな心配は無用。というか、覚悟していた以上にすごいことになってます。

よく知ってるあの曲やあの曲が、とんでもないことになってるんですが、かといって奇をてらったような感じでもなく、ごく自然体に聴こえるところが凄いと言うか、おっさんとしては普通に歌うとこうなっちゃうと言うだけのことかもしれません。

ジョビンの「三月の水」は、テテ・エスピンドラとのデュエット。男女のデュエットとは言え、エリス=ジョビンのデュエットなんか想像してはいけません。超音波歌手テテと、低周波歌手ゼーが、ずぶといノルデスチサウンドをバックに掛け合う様は、さながらゴジラとキングギドラのバトル。

ゴンザギーニャのサンバ「ウ・キ・エ・ウ・キ・エ」は、スケールの大きなバラードに姿を変え(メロディーが迷走している!)、エラズモ・カルロスの「メズモ・キ・セジャ・エウ」は、直球フォッホーに変身(むちゃかっこええ)。「アザ・ブランカ」「カンチーガ・ヂ・サポ」といったフォッホーの名曲も、ふたまわりほど骨太に。「ホマリア」は、ファギネルとのデュオ。こんな男臭い「ホマリア」は、史上初じゃないか。

安易に見える企画で、ここまで「ぶっとい」作品を作った男54歳、充実の極み。惚れ直しました。


BMG 74321988432

Disco1

  1. Nesse Brasil Caboco de Mae -preta e Pai João
  2. Aguas de Março
  3. O Trenzinho do Caipira
  4. Cacador de Mim
  5. O que é o que é
  6. Desejo de Mouro
  7. Meu Bem Querer
  8. Nao Quero Dinheiro (So Quero Amar)
  9. Cantiga do Sapo
  10. Dança das Luzes

Disco2

  1. Hino Amizade
  2. Planeta Agua
  3. Tempos Modernos
  4. Romaria
  5. Asa Branca
  6. Kamikaze
  7. Bete Balanço
  8. Mesmo que Seja Eu
  9. Malandragem Da um Tempo
  10. Mote das Amplidoes

2005年03月09日

Glória Gadelha / Tinto Tropical

gloriagadelha.jpg

シヴーカ夫人のグローリア・ガデーリャの新作。

http://www.gloriagadelha.com.br/

シヴーカの代表曲「Feira de Mangaio」の共作者でもあり、シヴーカ夫人でもあるグローリア・ガデーリャ。81年にコパカバーナから最初のアルバムをリリースしていて、これが第5作目になる。バックのアレンジはシヴーカ。そのシヴーカとの共演アルバムも出している弦楽五重奏団キンテート・ウイラプルーも参加している。

声は年齢なりにというところだが、その歌は暖かさと知性を感じさせる。アルバムの大半を占める自作曲も、気負ったところのない優しい歌ばかりで、心温まる作品になっている。

Regina Machado / Pulsar

reginamachado.jpg

サン・パウロの中堅シンガー、レジーナ・マシャード。マリオ・マンガがスチール弦ギターでサポート。

このアルバムは、マリオ・マンガとがっぷり四つに組んで作られている。何曲かで、スヴァミ・ジュニオールの7弦ギターや、イタマール・コラソのベースが入るが、基本的にはマリオ・マンガとのコラボレーションと言っていいだろう。

収録曲は、自作曲(プロデューサーのシルヴィア・フェレイラとの共作含む)に加え、カエターノやエド・ロボ、レニーニの曲、ジョアン・ジルベルトの歌ったイタリアの曲「エスタテ」。また、k.d.langの「コンスタント・クレイヴィング」や、ポール・マッカートニーの「ジャンク」など珍しいレパートリーにも取り組んでいる。

クラシック出身の彼女の歌は、深みの有る落ち着いた雰囲気を持っているが、どうしても全体が地味な印象になってしまいがち。ここではマリオ・マンガの心得たバッキングがいいアクセントを作っていて、いい感じに仕上がっている。