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text by 《DINO》
ネルソン・カヴァキーニョとギリェルミ・ヂ・ブリートの作った名曲。限りある命とマンゲイラへの思いを歌った美しい歌詞と、不思議と明るいメロディー。この微妙なバランスがサンバの醍醐味でもある。
まずは、作者の一人ネルソン・カヴァキーニョの録音から。1973年にオデオンから出された、ネルソンのファーストアルバム。御年63才の時。この曲の初録音だと思われます。ヒキガエルとも称された独特のしわがれ声とパーッカシブなヴィオランのピッキングは、彼独特のもの。EMI系の復刻CDで聴くことができます。
もう一人の作者、ギリェルミ・ヂ・ブリート。1990年6月。日本のサンバファンにとって決して忘れることのできない、彼の来日公演を記録したCD。当時限定500枚だけ制作されたもの。
1978年に録音されたネルソン・カヴァキーニョのライブ盤。ここでは、この曲をベッチ・カルヴァーリョが歌っています。彼女が最も輝いていた時期の録音です。自身のアルバムでもこの曲を録音してはいますが、このライブ盤での歌の方が数段優れています。
最初に紹介した、ネルソンの初演と同じ年に制作された、エリスのアルバム。さすが、名曲発掘の才に長けた彼女だけあって、いち早くこの曲を取り上げています。歌の方は折り紙付き。老サンビスタたちの味のある歌とは違う、プロの歌手によるコクのある歌が聴けます。
そのエリスのレパートリーばかりを歌った、ジョイスのアルバム。ジョイスもまた上手すぎるほど上手い。メロディーの良さを最大限に引きだしています。
1991年にマンゲイラを支援するために制作されたトム・ジョビンを中心としたオールスターアルバム。この中で、バーデン・パウエルを伴奏に、ゼゼ・ゴンザーガがこの曲を歌います。伴奏に回ったバーデンは、控えめな演奏ですが、サンバでもボサノヴァでもない独特の世界。
こちらは、シコ・ブアルキをメインに迎え1998年に制作された、マンゲイラ賛歌アルバム。レシ・ブランダンやアルシオーネ、ジョアン・ノゲイラを迎えたメドレーの中で、シコがこの曲を歌います。
最後に変り種。日本のインプロヴァイズド・ミュージック・シーンで活躍する、ターンテーブル&ギター奏者、大友良英率いるグループ「GROUND ZERO」。大友さんは80年代にサンバにはまた時期が有り、サンバチームにも参加していたそうですが、彼の最大のアイドルがネルソン・カヴァキーニョということで、この曲を取り上げています。この曲の最も摩訶不思議なバージョンでしょう。町の雑踏の中にメロディーが浮かび上がってくるような.....