ALO,ALO,BRASIL

アルバムレビュー:002

ROSANA/VENDE PEIXE-SE

ホザーナ/ヴェンヂ・ペイシ・セ

TEXT BY イエローバード

NATASHA RECORDS(NIPPON CROWN) CRCL-8552

  1. DICIONARIO
  2. LINHA DE FOGO
  3. FATO BANAL
  4. QUEN NAO PRECISA DE AMOR
  5. VENDE PEIXE-SE
  6. ENCONTROS AMARGOS
  7. CONDICAO
  8. DEIXAR VOCE
  9. NEGAO
  10. NOITES COM SOL
  11. SER
  12. ALFIE
  13. QUEM
  14. LINHA DE FOGO(Soul Inside Remix)
  15. FALTANDO UM PEDACO(DJAVAN)※

(※日本盤ボーナス・トラック)

CDケースの蓋を開けると、ディスクの表面のカラフルな印刷に目を引かれる。 ROSANAは、生年月日は不明(30代中か?)でサンパウロ生まれ。東洋人の血が入っているのか定かではないが、顔つきは何となくマルシアに似ているような気もする。

本アルバムはROSANAの日本でのCDデビューとなる訳だが、彼女はブラジルでは既に、和製ならぬ葡(ブラジル)製R&Bまたはブラコンのスターとしての地位を得ている。こういったスターがなかなか日本で紹介されない事情を、友田さとし氏はライナーの中で、日本のスター宇多田ヒカルが海外で容易に受け入れられない事情に例えている。

アルバムのプロデュースは大物セルソ・フォンセーカで、ダンサブルな曲が多く、時代を反映しているとも言えるが16ビートあり、ラップあり、バラードありでディスク表面の印刷に同様カラフルな内容だ。

1曲目はゆったりした16ビートによるナンバーで始まる。個人的にはPAT METHENYの「 WE LIVE HERE」を連想してしまった。2曲目はややアップテンポのディスコ調のナンバー。3曲目は筆者の最も気に入っているテンションの効いたナンバーでEVONY BOHによるバックのコーラスが美しい。アルバム・タイトル・ナンバーの5曲目の「VENDE PEIXE-SE」は「売ります、魚」といった意味。プロデューサーのセルソ・フォンセーカがギターで参加しており、ボストン(ロックグループ)を思わせるようなフレーズのカッティングを行っている。8曲目はジルベルト・ジルのカヴァー。ちなみにジルベルト・ジルは、本アルバムのプロデューサー、セルソ・フォンセーカがサポートしてきた一人である。9曲目はラップで、コンテンポラリー・ミュージックの必須アイテムとして、洋の東西を問わずやはり外せないようだ。12曲目には、バート・バカラックの名曲「ALFIE」をカヴァー。彼女自身のスタイルで歌い通している(ポルトガル語)。余談になるが、筆者はバカラックのメロディーにはジョビンと共通した、天才独特の発想を感じる。実際、彼らはお互いに影響を受けあっている節が見られる。尚、日本盤のみ15曲目にボーナス・トラックとしてDJAVANの曲をカヴァーしている。彼女のヴォーカルは、クライマックスでややハスキーになる所に特徴があるが、ここではバラードをしっとりと歌い上げている。

イエローバード
(データ等はライナーからの引用あり)