ALO,ALO,BRASIL

クロスレビュー:011

JOÃO DONATO / QUEM É QUEM

  1. Chorou, chorou     (Paulo César Pinheiro - João Donato)
  2. Terremoto     (Paulo César Pinheiro - João Donato)
  3. Amazonas     (João Donato)
  4. Fim de sonho     (João Carlos Pádua - João Donato)
  5. A rã     (João Donato)
  6. Ahiê     (Paulo César Pinheiro - João Donato)
  7. Cala boca menino     (Dorival Caymmi)
  8. Nãna das águas     (Geraldo Carneiro - João Donato)
  9. Me deixa     (Geraldo Carneiro - João Donato)
  10. Até quem sabe?     (Lysias Ênio - João Donato)
  11. Mentiras     (Lysias Ênio - João Donato) Participação: Nana Caymmi
  12. Cadê Jodel     (Marcos Valle - João Donato)  

かわべ

「奇才」「子供がそのまま大人になっちゃった人」ジョアン・ドナートをどう表現すればいいのかと考えてみるが、「そーとー変な人間だよな。」と自分を納得させてしまう。変人なのに彼のメロディーは限りなく美しく、歌は下手くそなのに愛情を注ぎ込みたくなってしまう。インストのアルバムもいいけど、個人的にはあの歌が聴きたくなってしまう。隠居から目覚めさせるきっかけを与えた、小野リサの「ミンヤ・サウダーヂ」や「コイザス・タオゥン・シンプリス」も合せて聴いておきたい。

《DINO》

ドナートが自分で歌う羽目になったいきさつは、日本盤ライナーノーツに書いてあるけれど、さすがの奇人も当初は弱気だったみたい。それで顔隠しちゃったの?旦那芸と言ってしまえばそれまでだし、「アテ・ケン・サービ」あたりはさすがにつらい気もする。でもこれって、あの雰囲気だよね、ニック・デカロの「イタリアン・グラフィティー」。

E.しんくれーる

ギター王国ブラジルで、鍵盤派のMPBミュージシャンは少数派だが類まれな才人が揃っている。ワルター・ワンダレイ、マルコス・ヴァリ(この人は両刀使いだ)、セルジオ・メンデス、ジョアン・ドナート。作曲家、アレンジャーとして超一流の仕事をするも、ドナートがソングブックで自ら弾くピアノの美しさに、彼の原点は、やっぱりピアノだと思う。「ケン・エ・ケン」は73年、米から戻ってきて作ったアルバムで、彼の自由自在な感性が、ブラジルの水を得て自由に泳ぎ回っているような、きらきらする作品だ。15歳で初録音を行った天才は今年66歳。まだまだいけるぞ。