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パウリーニョ・ダ・ヴィオラ&エルトン・メデイロス/夜明けのサンバ

●男同士の友情はロマンチックなのだ
繊細なサンバの世界をくり広げるパウリーニョ・ダ・ヴィオラ、既にそのスタイルはこのアルバムではほとんど完成されている。骨太な声を持ち、若くしておじいさんになってしまった男エルトン・メディロス、この2人が絡んで、お互いの良さが引き出され絶妙なコントラストを生み出す。小編成で綴られる60年代サンバの映像世界は心のお風呂だ。今夜もどっぷり漬かろう。
ジャケ買いしました。名のある盤とは知らずに。パウリーニョ・ダ・ヴィオラの若いくせに妙にこなれた艶やかな歌と、エルトン・メディロスの渋い声が交互に歌い、周りをクイーカやフルートが蝶のように舞う。控えめながらふくよかな管楽器が合いの手を入れ、ボサノヴァのバチーダの母となったリズムを弦が刻む。正しいサンバがこんなにも美しく表現されているならば、幅広い支持者がいて当然だ。男同士の世界に嫉妬してしまいます。
1966年。パウリーニョ・ダ・ヴィオラ24歳。エルトン・メデイロス36歳。カルトーラの経営するレストラン「ジカルトーラ」で、出会うべくして出会った二人。この幸せな出会いが生んだ美しい結晶がこのアルバムだ。このアルバムを聴き続けて15年にもなるけれど、冒頭の爽やかな朝を思わせるフルートの音を聴いた瞬間から、ただただ心地よく、知らないうちに時間が過ぎていくばかり。着飾らず、気高く、愛と気品に満ちた音楽がここにある。
若き音楽家パウリーニョ・ダ・ヴィオラと作曲家エルトン・メデイロスの出会いから生まれたこのアルバムは、それまでのサンバの伝統を踏まえた上で新しいスタイルを作り上げ、時代を切り開く事に成功、後に歴史的名盤と呼ばれるようになった。尚、このアルバムに収録の「14anos」は、ボサノヴァに「グッバイ」宣言したナラ・レオンもカヴァーした。