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INTERVIEW numero 2:BOSSA51 小嶋佐和子

ALO,ALO,BRASILが皆様に贈る目玉企画、ブラジル音楽系ミュージシャンのインタビューのコーナー。有名アーティストから気鋭の新人まで、スタッフが注目&推薦する人物にインタビューしていきます。お見逃し無く。

今回のインタビューは、今年の夏に発売になった1stアルバム「フラワー・イン・ジ・アイス・キューブ」と、キュートなライヴが好評のバンド「 BOSSA 51 」の小嶋佐和子さんです。

文・インタビュー:E.シンクレール

最新アルバム
「フラワー・イン・ジ・アイス・キューブ」

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2-26-3 Inokashira, ♯103
Mitakashi, Tokyo 181-0001 
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Q どんなきっかけメンバーで知合い、いつ頃から一緒に活動を始めたのですか?

小嶋 佐和子(vo.) 高橋 直人(g.) 富樫 善弥(perc.)の3人組。

バンドの結成は95年の1月頃です。二人とは吉祥寺のSOMETIMEというライブハウスで出会いました。バイト仲間でした。その頃私がピアノを弾いていたパブで、ライブを企画しようということになり、二人に声をかけました。最初に仕事ありき、というわけですね。バンドがこんなに長く続くとは、だれも考えていませんでした(笑)。

高橋 直人:ピエールの愛称がすっかり定着しました。美意識、の人。直感、情緒の私に対して、理論、分析の人。私にとって鬼門のような人(よくケンカして泣かされる)。とにかく、不思議な人。その奇行は数知れず。だけど彼のギターは素晴らしい。ブラボー。ピエール。

富樫 善弥:バランス感覚がすごくいい。私とピエールの仲介役(?)のような存在。新しい楽器(おもちゃ?)を買った時がいちばん楽しそう。絵が上手。初期の「BOSSA 51」フライヤーの中には彼の名作がいくつかあります。ダンスが上手。時々私の振り付けを担当してくれます。実は忌野清志郎がアイドル、らしい。

Q バンド名「BOSSA 51」の由来を教えて下さい。

バンド名に関しては、あちこちで質問されていろんなこと答えてますけど。今、ここで真相をお話ししましょう! えー、前述のピアノパブの店の名前が「アポスポット51」というのですよ。ははは.....練習もお店でやっていました。なぜか私が店の鍵を持っていて、毎週日曜日、忍び込んで練習するのです。楽器持ってウダウダと、何時間でも。ピアノパブは国立にあって、もちろん今も営業しています。中央線から見えるエメラルドグリーンの看板(「blue songs」のジャケを書いてくれた私の友達がデザインしました)が目印です。


First Mini Album -- BLUE SONGS

Q 好きなアーティストは誰ですか?

ブラジルのアーティストで憧れている人はたくさんいますが、いちばん好きなのはジョアン・ドナート。わかりやすいアプローチと奇才ぶりとのバランスがたまりません。私にとってもっともお洒落な人物。

Q オリジナル曲の曲調は、いわゆるボサノヴァではないのに、「BOSSA 51」というバンド名に違和感を感じません。ボサノヴァを一度完全に消化してしまったところから新しく芽生えてきた音だからかなぁと思うのですが、自分たちではどう思いますか?また、ボサノヴァ以外のもっと多様な音楽の影響を感じるのですがブラジル音楽以外で影響を受けた音楽はありますか?

もともと「BOSSA 51」はボサノヴァのスタンダードをレパートリーにするバンドでした。少しずつオリジナルを書きためて、今の形になりました。自然2枚のアルバムはボサノヴァ色の強い作品になっています。ブラジル音楽は「BOSSA 51」の大きな要素のひとつですが、 特に「日本語で歌うボサノヴァ」にこだわるつもりはありません。音楽のジャンルに関してはいつも柔軟でありたいと思っています。ただ私は普遍的なものが好きでなので、時代を超えて色あせない音楽を作ろうとすると、どうしてもアコースティックな楽器をを選択することが多くなってしまうようです。ブラジル音楽以外でもっとも影響を受けたのは、佐藤奈々子さん、という人です。高校の頃再発CDで聞いて、「ああ、こういう音楽がやりたいなあ」と思っていました。 私は昔からものすごい照れ屋で、自分が歌を歌うなんて、まさかそんな恥ずかしいことになるとは想像してませんでしたが... 他に好きなアーティストは、ブロッサムディアリー、 ベン・シドランなど、ピアニストが弾き語りで歌う歌が好きです。最近だと、G.Love & Special Sauce、 Beck、Ray Wonderなんかをよく聞いています。

Q BOSSA 51の演奏する曲は、ほとんどが小嶋さんのオリジナル曲ですが、詞や曲はどのようにして作っているのですか?

イメージのかけら(タイトル、サビのメロディー、リズムパターン、コード進行など)をスケッチしていきながら一曲作ります。パズルを解くような感じです。ピアノを使いますが、ピアノの前に座る時には、すでに「歌」がほぼ完成していることが多いです。頭の中から離れなくなって、鼻歌で口ずさむレベルまで到達したものだけ、作品として出すようにしています。

Q 昨年リリースされたデビュー盤のミニアルバム「BLUE SONGS」を聴くと、その当時すでにBOSSA 51の独自の音の質感のようなものが、ほぼ出来上がっているように思います。わたしの印象としては、淡いブルーの曇りガラス、のイメージですがどうでしょう?これは、小嶋さんがプロデューサーとして意図的に表現しようとしたものですか?

「淡いブルーの曇りガラス」。うーむ、素敵な表現ですね。うれしいです。プロデューサーといっても、私の場合、クラブ活動の部長のような雰囲気です。ほとんどの仕事は、みんなの意見の調整役ですから。それぞれのアーティスト、スタッフ達は個性も主張も強いので、当然ぶつかり合いの中で作業は進みます。「BOSSA 51」は私にとって、かわいくて、かわいくて、ああ、もうどうしましょう、というくらい、自分自身が熱烈なファンなので。私はただ、バンドのサウンドをそのままCDにしたかっただけです。1枚目のアルバムのエンジニアリングをやってくれたのは、古いお友達の玉野哲司くんです(2枚目でもマスタリングを担当してくれてます)。彼とはサウンドの嗜好が合うのでストレスが少ないし、なによりも、「そこもっとウネウネさせてよ」とか「フランス映画の1シーンのようなアンニュイな感じ」とか、機械音痴な私の「?」な言葉が通じてしまう希有な存在です。

Q わたしが初めて BOSSA 51 を聴いたのは、サバスでのライヴだったのですが、曲もさることながら、歌詞が印象的でした。リーフレットに並んでいるときよりも、歌われるときに強く印象づけられる歌詞だと思います。同性だから余計共感できる部分もあったとは思いますが、日本語ならでは、ですよね。なにかこだわりはありましたか?

私は歌詞カードが嫌いで、「blue songs」の時も付けないつもりでいました。歌詞と曲は私にとって一体のものなので、切り離されるととても恥ずかしいのです。でも、「人は歌詞カードを見ながらいっしょに歌いたいものだよ」という友人のアドバイスを受けて、なるほど、と思い心を変えました。発音が悪くて何言ってるか聞き取れない部分もたくさんあるしね(笑)。今となっては、「BOSSA 51の曲が頭にとりついて離れない」「ずっと鼻歌で歌ってる」と言われるのがいちばんうれしいです。鼻歌って素敵。 ウキウキしてる証拠だと思う。みなさん、ぜひとも歌詞カードを見ていっしょに歌ってください!

Q 1作目からベースで参加されている助川久美子さんは、ご自身のバンドでも活躍されていますね。助川さん自身が歌う「アントニオ」を聴いて印象深かった思い出があります。彼女と共感できる部分というのは、どんなところですか?

のっている時のスケちゃんは素晴らしいです。隙間の多い「BOSSA 51」のサウンドを、度胸一発のプレイでしっかり支えてくれます。ベーシストには職人気質の人が多いですが、彼女はアーティストタイプ。作曲家としても、くやしいくらい良い曲を書きます。「アントニオ」も大好きな曲です。

Q 同じく1作目から参加されている山本ヤマさんですが、バンドで、フルートやクラリネット、サックスではなく、トランペットが入るのは珍しいように思います。彼女が参加するきっかけはどのようなものだったのですか?また、彼女のつぶやくような演奏スタイルは、「BOSSA 51」に合わせたものですか?

ヤマちゃんが参加するきっかけは....何だったっけ....?と思い出せないくらい「BOSSA 51」にとって自然で、不可欠な人。引き出しが多くて、ジャズも上手い。けど惰性で吹かない。抜群にセンスがよいです。絵を書くようにフレーズを発してくれます。本人は「トランペットなんて、ほら貝みたいで簡単だよ」とおっしゃっていますが。かっこいいぞ。ヤマちゃん。

Q 「BOSSA 51」としてのライヴは、いつ頃から始めたのですか?また、ライヴについてどう感じていますか?

最初に仕事ありき、のバンドですので、結成した95年1月からということになります。「BOSSA 51」はポップスにしては即興の要素が強いバンドです。バンドの本来の魅力はライブにあると思っています。私の作った曲は、メンバーによって、ねじれたり、よじれたり、はみ出したりします。とてもスリリングな瞬間です。様々な要素がうまく作用して、よいステージができた時の楽しさは、きっと聞いているみんなにも伝わるものだと信じています。ライブの日は、何着ていこうかな、ということから始まって、デートに行くような気分。私たちのこと、好きかしら、好きかしら、と、ワクワク、ドキドキ、しているのです。

Q 今後の活動予定を教えてください。

しばらくは、次のアルバムに向けて曲を作ったりするので、ライブは少なくなりそう。 12月にはモーテル・ブルー主催のイベントに出演します。場所は、原宿のJHONBULLという洋服屋さんのビルです。地図はマドレーヌレコードのHPに載っています。
http://www.mars.dti.ne.jp/~shion/

お問い合わせはモーテル・ブルーまで

MOTEL BLEU
2-26-3 Inokashira, ♯103
Mitakashi, Tokyo 181-0001 
phone & fax : 0422-72-3180
e-mail : delaney@kk.iij4u.or.jp

Q ファンのみなさんにひとことお願いします。

3枚目もおいしいの作るので、おなかすかせて待っててください。「はげましのお便り」をいただくとデレデレになります。アルバムの感想など、ちょっとでもうれしいのでぜひメールくださいね。sawako@ea.mbn.or.jp

Q 参考までに、マドレーヌレコードとモーテル=ブルーについて簡単に紹介していただけませんか?

マドレーヌレコード

自主制作で「blue songs」をリリースした時、女の子3人でたちあげました。音楽業界のしくみがちょっとだけ勉強できました。私は女子校育ちのせいか、気がつくと女の子といっしょに仕事をしていることが多いです。残念ながら、今はレーベルとしての実質的機能を停止しています。

モーテル=ブルー

現在の「BOSSA 51」の所属レーベル。仕事のできるナイスガイ二人組みが中心の会社です。「BOSSA 51」の音楽をよく理解してくれていると思います。そしてあきれるほど情熱的です。彼らの登場によって、より多くの人に聞いてもらえるようになりました。社長は今サーフィンに夢中。今度お弁当を作って見学にいってみようと思います。