ALO,ALO,BRASIL

ブラジル音楽の1999年

それでは、編集スタッフそれぞれの今年のベスト5をご紹介します。


第三部:編集部員のベスト5

◆E.しんくれーる

再発ブームの波に翻弄された昨年に比べ、興味深い新譜が次々と出て楽しい一年でした。ブラジル音楽に影響を受けた日本人による活動もますます活発になり、CDも多数発表されました。

◆かわべ

今年は来日するブラジル人アーティストが少なかったですね。その分のお金をCDにまわして、ライブ盤でその雰囲気を疑似体験。大物のライブ盤リリースも多かった1年。

マリア・ベターニア/ア・フォッサ・キ・ヌンカ・セカ

母性を超えた包容力を感じさせるベターニアの成熟した声。カエターノ、ロベルト・カルロス、シコ・セーザル、それぞれの曲をすべて自分のものとして歌ってしまう度量の深さに感涙。音質も良くて花丸。

ゼカ・パゴヂーニョ/アウォ・ヴィーヴォ

どれ聴いても同じ曲に聞こえるって言ったらそれまでだけど、ゼカの軽快なパゴーヂは癖になる。ヒット曲いっぱいのライブは「パゴーヂ濃縮還元果汁」。

ジャクソン・ド・パンデイロ/ヘヴィスト・イ・サンプレアード

今年の夏は、暑かった。こちらも負けずに熱く弾ける。こんな楽しいアルバム、そうそうないです。

ダニエラ・メルクリ/エレトリカ・オウォ・ヴィーヴォ

パワー全開、66分35秒間アクセル踏み込みっぱなし。かっこいいったら、ありゃしない!ほとんどトライアスロン。ライブの写真がジャケットに無いのが残念。

メストレ・アンブローシオ/カブラル宅でのゴシップ

この混沌さ加減がたまらない〜。ときおり感じるアラブ風味が食欲を刺激。

エルトン・メデイロス、ネルソン・サルジェント&ガト・プレート/ソ・カルトーラ

燻し銀極上至高サンバに脱帽、脱衣。込み上げ、溢れる涙。ひれ伏します。

シモーネ/ポートフォリオ(3CDbox)

新譜ではないですが・・シンプルでアコースティクなサウンドをバックに、ういういしさと力強さを感じさせる70年代のシモーネ。新鮮なのに味わいがあります。

シコ・ブアルキ/アウォ・ヴィーヴォ

知性溢れる「いいとこの出」の才人。ライブ盤2枚組と言わずにビデオでもいいから動くところを観せてくれっ。男が男に惚れる時。

ボッサ51/フラワー・イン・ザ・キューブジン
タキノウチ/北の国から

日本人のアーティストの活躍の目立ったなかで。特に応援したいのが、この二人。自分の理想の音楽に対する誠実さが感じられて好感がもてます。

レニーニ/ナ・プレサオゥン

これだけライブ盤じゃないけど、絶対外せない1枚。日本盤は2000年1月発売。(遅いっつーのっ!)煮えたぎる圧力鍋。フェジョアーダ大盛り。


◆WILLIE WHOOPER

今年のキーワードは、なんといっても「クラブ系」でしょう。ロンドン発、トーキョー経由でやっとブラジルでもムーヴメントの兆しが見られました。これまで世界中のアーティストから"素材"として使われたブラジル音楽が、ブラジル人の手によって再構築されるなんて考えるだけで楽しみ。来年以降、このシーンからますます目が離せなくなるのは間違い無しです。

◆《DINO》

北東部ものの盛り上がりもさることながら、個人的には一段と田舎系にシフトして、ムジカ・カイピーラ〜セルタネージャへと、世間の動きと関係なく過ごしてまいりました。聞き込む程に奥の深い世界。来年出るイネジータ・バローゾの新譜が楽しみな今日この頃。とは言え、今年の5枚そればっかりってわけにもいきません。キーワードは「男気」。マリネスはもうおっさんと同じくくりでよろしかろう(^_^;)

ファロファ・カリオカ/モロ・ノ・ブラジル

「ブラジルの米米クラブ」と呼ばれたファンク・グループ。日本盤も発売されました。リーダーのセウ・ジョルジが脱退を表明しただけに今後の活動が心配。

ネイ・マトグロッソ/オーリョス・ヂ・ファロール

久々のポップスター・ネイが堪能できる傑作。亡きカズーザの歌詞をフレジャーの奏でるギターで歌う。涙

OTTO

ブラジル初のドラムン・ベース?かなり力技で持っていっているが、前例が無いだけにまあそれも許せてしまう。今後の成長に期待。

レオナルド/テンポ

兄を失って、一人歩き出した男の背中に涙。セルタネージャ聴いて何が悪いか。食わず嫌いはいけません。

DAUDE/SIMBORA

"リミックス"はアレンジを変える事ではないです。キーワードは"再構築"。皆さんいい仕事してます。

パウリーニョ・モスカ/モービル

やっぱ、このねっちりとした節回しが一度はまると癖になる。実は根暗の一面を逆手にとって技あり。けっこう骨太。

SUBA

自分の才能と可能性を最大限に生かせるのは欧米ではなくブラジルにあると信じ、あえてかの地に渡りそこから世界に羽ばたこうとしていた男。そんな彼の事故死は本当に残念。

ジャクソン・ド・パンデイロ/ヘヴィスト・イ・サンプレアード

おっさん印の開けてびっくり福袋。

ガブリエル・オ・ペンサドール

伝統に敬意を表し新たな文化を創造する。これぞHIP-HOPの一番重要なポイント。決して上っ面だけでない彼のスタイルは、21世紀のブラジル音楽の先頭を突き走る。唯一本物のB-BOY。

マリネース&スア・ジェンチ/50アノス・ヂ・フォッホー

おばはん印の開けてびっくり玉手箱。

って、作ってる最中に、どひぇ〜、パウリーニョ&トッキーニョが出ちゃったぁ。

番外編滑り込み
トッキーニョ&パウリーニョ・ダ・ヴィオラ/シナル・アベルト

まぁ、あれですね、極上のお茶漬けとでも言いますか。至福の時。