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「ムジカ・セルタネージャ」の創成期から全盛時代に活躍した人たちを紹介します。

なんと言ってもこのジャンルのビッグネーム。ブラジルで最もレコードを売ったアーチストは、実は彼らです。顔はでかいが声は高いぞ。1944年に初録音、トニーコがなくなる1994年まで実に半世紀にわたって現役として歌い続けてきました。ムジカ・カイピーラのスタンダードとも言える「シコ・ミネイロ」や「トリステーザ・ド・ジェカ」のオリジナルアーチストも彼ら。

夫婦デュオ。パラグァイの曲を歌って人気を博しました。ガル・コスタが歌って評判になった「INDIA」は、元々パラグアイの民謡だったものを彼らがヒットさせたもの。ムジカ・カイピーラに外国のエキゾチシズムを取り込み成功させた。田舎の音楽が、聴いて楽しむポピュラー音楽になって行った実例。

ムジカ・セルタネージャの名曲"Chitaozinho e Xororo´"の作者で、このジャンルのパイオニアの一人。

セリーニャとともに、ムジカ・セルタネージャ創成期の重要人物。サンバやマルシャなども手がけていたマルチな音楽家で、田舎の音楽だったムジカ・カイピーラを洗練させることに大きく貢献した。

1936年に"Ita´lia e Abissi´nia"でデビュー。1978年にアルヴァレンガが亡くなるまで活動していたようだ。30年代には、自分たちのラジオ番組を持ち、数十本の映画にも出演している人気コンビ。

イタリアで生まれ、4歳の時に父とともにブラジルに移住。子供の頃からアコーデオンを演奏していた。"Os homens nao devem chorar" という曲は、スペイン語に訳され国外でもヒットした。同名の映画がメキシコで作られた際は、本人も出演している。また、 "Love me Like a Stranger"というタイトルで英語の詞も作られ、レターメン等が録音している。現在も現役で活躍中。

1936年生まれ。テレビでの活躍で親しまれ、80年代の"Som Brasil"という番組からは、多くのアーチストを送り出している。古いサンバなどにも造詣が深く、このジャンルにとどまらない音楽活動をしている。

多くは男性デュオですが、名前の付け方が面白いんですね。普通に二人の名前を並べただけってのも有りますが、なんだか語路合せの駄洒落みたいなのも結構あります。また、古い写真を見ると、農民の扮装で眉毛をつなぐメイクをしている例がよくあります。おそらく、祭りや市などで音楽だけでなく漫才のような芸も見せる芸能として機能していた名残ではないでしょうか。
実際にこんな名前のグループがありました。早口言葉のネタにでもしてください。
Gino & Geno / Iridio & Irineu / Solevante & Soleny / Jaco & Jacozinho / Liu & Leu / Moreno & Moreninho / Vieira & Vieirinha / Ze Carreiro & Carreirinho / Zico & Zeca / Zico & Zalo / Barreto & Barretinho / Silveira & Silveirinha / Belmiro & Belmonte / Mococa & Moraci / Charanga & Chara / Leonio & Leonei / Jaco & Jacozinho
この伝統は今でもセルタネージャのミュージシャンの受け継がれていますね。レアンドロ&レオナルド、シタンジーニョ&ショロロー等々。今はポップなセルタネージャの大スター、シタンジーニョ&ショロローも小さい頃にムジカ・セルタネージャを歌ってデビューしてます。日本で言うと天才少年演歌歌手って感じでしょうか。いや、実際歌はうまいですね。
これらは、男性デュオなんですが、女性デュオも数少ないながらいたようです。
Duo Irmas Celeste / Irmas Galvao / Duo Ciriema / Irmas Divino
ちなみにこの中の一組、ガルヴァン姉妹が最近出したCDがあります。既にキャリア半世紀になりますが、しっかりとした歌を聴かせてくれます。





この辺りの人を聴いてみたいなという人は、適当なコンピレーションから入るのがいいでしょう。様々なムジカ・セルタネージャをまとめて聴くことが出来ます。またミュージシャン単位でのベスト盤のシリーズも出ています。なかなか、国内のショップには入ってこないジャンルですが、毎年同じようなものがリリースされているので、その時点で入手出来るものを選べばいいと思います。
「田舎音楽」は、さまざまな方向へ変化を遂げて、一口にこんな音楽と説明できるようなものではなくなってしまいました。昔ながらのものしか認めないってのも一つの姿勢では有りますが、農民の気晴らしだった音楽が、こんな風に多彩な顔を持ちながら、ブラジルの大衆の支持を集め続けてるってのは、非常に興味深いものがあります。ざっと整理するとこんな感じになっているんじゃないでしょうか。
サンバやボサノヴァだけがブラジルじゃないって事に気がついた時、目の前に広がる世界はなんとも摩訶不思議で魅力的なものです。「田舎音楽」を聴けば、あなたのブラジル度が一段と高まること請け合いです。一緒に足突っ込んでみませんか。底なし沼だけど(^_^;)